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温かいものと冷たいもの、それから種物の種類により様々に分かれる。
冷たい蕎麦
つけ麺系の冷たい蕎麦
盛り蕎麦 ざる蕎麦 天ざる蕎麦(天ぷら付きつけ蕎麦) 鴨せいろ つけとろろ蕎麦
そば粉本来の香りと喉越しを味わう為には、盛りやざるで食べられることが多い。
茹でたそばを水で締め、木製か竹製の四角形の器の底にすのこを敷いた蒸篭(せいろ)や笊(ざる)に盛り付けたもの。別の器に注いだ蕎麦つゆに浸けながら食べる。こちらの方がかけ蕎麦より古くからの食べ方である。薬味として、摺り下ろしたわさびや大根がよく用いられる。わさびはつゆに溶く場合と、わさびの味を損なわないためつゆに溶かずそばに乗せて用いる場合がある。大根はときには、辛味大根、ねずみ大根とよばれる刺激の強いものを用いる。関西では鶉の生卵をつゆに溶いて食べる。
ざる蕎麦と盛り蕎麦の違いについて
現在では海苔のかかったものを「ざる蕎麦」、かかっていないものを「盛り蕎麦」と呼んで区別している。
元来、ざる蕎麦と盛り蕎麦の区別は、蕎麦の器(容器)の違い(ざる蕎麦は竹ざるに乗せる)と、蕎麦つゆ(「ざる蕎麦」は通常よりコクのあるつゆ)の違いだった。
なお、蕎麦そのもの麺質(粉質や種類など)に違いがあるとする考え方や、ざる蕎麦が「上」で盛り蕎麦が「並」とする考えもある。
また、蕎麦の器には「せいろ」もあるが、せいろに乗った蕎麦でも海苔がかかっていればざる蕎麦である。同様にざるに乗っていても海苔がかかっていなければ盛り蕎麦である。
ざる蕎麦の発祥は、深川の州崎弁財天前にあった伊勢屋が、蕎麦を竹ざるに乗せて出したところ評判が良く、大いに売れたことによる。ほかの蕎麦屋がこの手法を真似ることで「ざる蕎麦」が広まった。なお、冷たい蕎麦に刻んだ海苔を散らすようになったのは明治以降である。したがって当時の伊勢屋流のざる蕎麦に海苔はかかっていなかったと思われるがこれは未確認である。
また、盛り蕎麦の「盛り」の語は、現在の掛け蕎麦である「ぶっかけ」の対義語で、元禄時代に流行した「ぶっかけそば」と区別するために汁につけて食べるそばを「もり」と呼ぶようになった。したがって、ざる蕎麦の「ざる」の対義語が「盛り」ではない。
ぶっかけ系の冷たい蕎麦
冷やしたぬき 冷やしきつね 冷やしとろろ おろし蕎麦 みぞれ納豆 冷やしなめこ
これらは冷やし蕎麦に名の元になる具のみを乗せたものではなく、キュウリ、錦糸玉子、カマボコ、ワカメなどの具とともに、主となる具を綺麗に盛り付けるのが慣例である。そういった意味では、冷やし中華に極めて近い料理であるとも言える。
温かい蕎麦
- かけ蕎麦 (素蕎麦)
- 茹でたそばを丼に盛り、温かいそばつゆをかけたもの。薬味として、小口切りにした長ネギと七味唐辛子がよく用いられる。細かく刻んだ柑橘類の皮を入れると、風味が立つ。付け麺の蕎麦よりも新しい食べ方。
- つけ蕎麦
- ざるに盛った蕎麦を温かいつゆにつけて食べるもの。このつゆは通常「ぬき」(蕎麦ぬきの意)とよばれるタネをつゆで煮たものを出す場合が多い。鴨つけ、肉つけなどがある。(つけ蕎麦は温かい汁に浸けて食べても冷たい蕎麦に分類すべきとの考えもある)
- なお、一般的な蕎麦ではないが、長野県松本市奈川地方にしゃぶしゃぶのような「とうじそば」(後述、各地の名物そば長野県を参照)という温かい鍋に蕎麦をつけてから食す変わった食べ方の蕎麦もある。
- きつね蕎麦
- 甘く煮付けた油揚げ(狐の好物とされる)を具とするもの。細切れを載せる地方もある。地方によっては異なる。
- たぬき蕎麦
- 天かす(揚げ玉)をのせたものを指す。天ぷらのかわりにのせる=「タネ」がない、つまり「タネ抜き」がなまって「たぬき」、あるいは天ぷらの代わりとして「騙す」意味からきた呼び名とされる。地方によっては異なる。
- 天ぷら蕎麦
- 種物としては最も古くからあり、江戸中期に貝柱のかき揚げなどを載せたのがはじまりという。市中の蕎麦屋では通常は海老の天ぷらを載せたものが多く、天丼のような形で天ぷらを載せるものなどもある。
- 立ち食いでは安価に供するため、東海以東・以北ではかき揚げ、関西以西では小さな海老(体長5cm未満)と大きな衣の天ぷらを用いるのが一般的である(関西以西でかき揚げを載せたものは「かき揚げそば」と明確に品名を分けることが多く、また市中の蕎麦屋と同様の大きな海老の天ぷらを載せる場合は「上天ぷらそば」「えび天そば」等の名称がある)。
- 関東中心に、竹輪の天ぷらを載せた「ちくわ天そば」というものもある。
- 別名で天南蕎麦(天ぷら南蛮)という店もあり、天ぷらの海老の数で天ぷら蕎麦2本、天南蕎麦1本とメニューでわけている場合もある。南蛮とは外国からの、南蛮煮からで唐辛子・ネギなどを加える料理からだが、現在、天ぷらそばの違いは、ネギが多用されているか否かとされる。
- 月見蕎麦
- 生卵を具とするもの。黄身を月に見立てる。
- とろろ蕎麦(山かけ蕎麦)
- 山芋や長芋のすりおろしと卵白身をあてたものをかけた蕎麦。うずらの生卵か黄身ものせて供される場合が多い。
- 鴨南蛮(かもなんばん・かもなんば)
- 鴨肉と葱を具とするもの。南蛮とは葱を意味し、大阪の難波の転訛という説もある。発祥は『嬉遊笑覧』に記述がある、文化年間に馬喰町に存在した「笹屋」とされる。
- 鳥南蛮
- 鶏肉と葱を具とするもの。鴨肉が高価であるための代用としてニワトリ肉が使用されたが、普及により「鴨南蛮」を謳いながら実情は鶏肉を使用する蕎麦屋も増えた。
- 肉南蛮
- 牛肉あるいは豚肉と葱を具とするもの。
身欠きニシンを入れたニシンそば
- 鰊(にしん)そば
- 京都市など、ニシンの煮込みを載せたもの。
- はらこそば
- 盛岡市地域など、生のイクラを具材としたもの。
- カレー南蛮
- カレー粉を蕎麦のつゆでのばしたもの(和風出汁のカレー)に片栗粉でとろみをつけたものをかける。
- なめこ蕎麦
- ナメコをおもな具とするもの。他のキノコ類を一緒に入れる事が多い。元は山形県内陸部・東北・北関東など天然のなめこが採れる地方にて食されていた、なめこと大根おろし等を具材に用いた蕎麦。
- 山菜蕎麦
- 山菜をおもな具とするもの。
- おかめ蕎麦
- 傍目八目から五目より具が多い意味で、また、おかめの顔を模した具材の配置をするからとも言われている。蒲鉾や青菜(ホウレンソウなど)などを具として載せる。
- しっぽく蕎麦
- 数種類の煮込んだ野菜が入っている。現在では京都・香川県などで、「しっぽくうどん」の麺を蕎麦に代えたものを指す。元々は寛延年間の江戸で、しっぽくうどんの影響を受けて成立した種もの蕎麦で、おかめ蕎麦の原型とも言われる。古典落語『時そば』の中にも「しっぽく」が出てくるが、現在の関東地方の蕎麦屋には無いことが多い。
- けんちんそば
- 茨城県・千葉県など、けんちん汁をかけ汁やつけ汁として用いる。
- 五目蕎麦
- 花巻蕎麦
- 海苔を具とするもの。花巻蕎麦が誕生したのは江戸・安永年間(1772-81)の頃とされる。海苔を「磯の花」として例えた事から名付けられた。『時そば』で「しっぽく」と並んで登場する。
- わかめ蕎麦
- その名の通り、切ったワカメを載せたもの。
- おぼろ蕎麦
- おもに関西地区で、いわゆる「とろろ昆布」を載せたもの。
- きざみ蕎麦
- おもに関西地区で、油揚げを煮付けたりせずにそのまま短冊切りにしたもの(これを「きざみ」と呼ぶ)を載せたもの。
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